重松清のビタミンFを読んで地元で就活し就職しようと思った話

ビタミンF (新潮文庫)

大学生になると、就職活動というものは必ずやってきます。嫌でも将来のために自分を見つめなおす期間であることは間違いないです。もともと本が大好きで、いろいろな本を読んでいましたが、私の人生にここまで影響を残した本は間違いなくこの一冊と言うことができます。今就活をしている人がいたら是非読んでいただきたい一冊です。

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働くということに魅力を感じていなかった

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就職すること自体が、私にとっては悪夢のようなものでした。できるだけ考えたくもなかったし、できるなら永遠の大学生でありたいと思っていました。サラリーマンになることになんの魅力すら感じていませんでした。

当時は、趣味にあけくれ、ギャンブルにあけくれる毎日でした。それなりに友人もできて本当に楽しい毎日を過ごしていました。大学3年の後半になっても、周りの友人も就職活動をバリバリに行っているわけではなかったので、就職活動に対しての焦りというものは、あまりありませんでした。

しかし、ゼミの人たちの間で就職活動の話がでるようになり、私もそろそろ就職活動を始めなければならないという不安を感じ始めました。
たぶんそれは、将来の自分が少しでもいいようになるように、落ちぶれないためにと心のどこからくる焦りだったのかもしれません。

良くも悪くも、大学4年生になる時には就職活動をスタートさせていました。

東京で働きたいと思うようになる

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いろいろな企業の説明会に行くたびに「どうせ働くなら、一流企業でバリバリ働いて高給取りになってやるぞ!」そう思うようになりました。周りの影響もあったのかもしれませんが、自分の中で東京以外に就職を考えることはほとんどなくなっていました。
説明会には50社ほど行ったような気がします。

※私の地元は東京からはるか遠くの田舎町です。

次第に周りの友人とも企業の話をするようになり、いつしか就職活動モードに入っていました。エントリーシートも東京の企業ばかりに出していた2月3月。
どこかに決まるんだろうと勝手に思っていました。
そんな時にたまたま読んだ本がビタミンFでした。

就活生に読んで欲しい「ビタミンF」の魅力

もともと重松清が好きだったということもあり、就活の合間に読める本ということで短編集の「ビタミンF」を購入しました。
何の思惑もなく、単純に本屋で好きだった重松清の本でまだ読んでいなかったのがこの本だったのです。

流星ワゴン疾走がベストヒットして重松清を知っている人も多いでしょう。
私は重松清の短編集が本当に好きでした。
重松清の作品は心温まる作品が多く、読んだ後に穏やかな気持ちになることが多かったです。ふとした日常を「幸せ」と表現することができる目の付け所、そして柔らかい文章表現がとても魅力的です。

ビタミンFは短編集であり、いろいろな話が入っています。
この本にはいじめの話から家族愛まで、現実にありそうな日常がやわらかく描かれています。父親はきっとこのように思っているのだろうと思わせる描写に、自分を重ね合わせずにはいられませんでした。
両親の気持ちを読んでいるかのような本でした。まだ読んだことのない人のために、詳しい内容の話はしませんが、温かいです。
家族を持って、親になる時、きっとこういう感情が生まれるんだろうなと思いました。

普段みせないような家族の心の裏側を読んでいるような気がして、今の自分を見つめなおす良いきっかけになりました。
たまたま就職活動という人生の分岐点にこの本に出会えたことは、本当に運が良かったと思います。もしこの本がなければ、今の自分はいないのかもしれません。

地元で働くことを決めた日

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この本を読み終わって、地元から離れ、東京で働くということに疑問を持ち始めました。本当にこれで良いのだろうかと思う時間が増えていきました。
しかし、面接も最終段階まで進んでいるところもいくつかあったし、なかなか捨てきれずに中途半端な気持ちでいました。

そんな時、思い切って母親に電話をし就職活動の話をしました。
そして最後に母親が「地元に帰ってきてくれたら、うれしいけどね~」と私に言いました。

この言葉を聞いたとき、私の中で何かが吹っ切れました。
ビタミンFの世界が私と完全に重なったなと思ったのです。
それからというもの、進んでいた東京の企業の面接もキャンセルして、地元の企業の面接を受けることにしました。

そして運よく地元で就職することができました。そして、現在では地元で結婚をし、地元で暮らしています。

まとめ

ここまで人の人生に影響を与える小説があるのかと、本当に時間が経つにつれて感じています。
本を読む人ならば一冊くらいはお気に入りの小説があるでしょう。
私は間違いなくこの本をおすすめします。

実際に地元で働くことを最終的に決めることになったのは、母親の一言でした。
しかし、この本に出会っていなかったら受け取る感情は違っていたかもしれません。

私は就職活動中にこの本を読みましたが、いつの年代になっても受け取る感情は同じではないかと思います。両親の感情は繊細に描かれているこの本を読むことで、いろいろな感情がこみ上げてくるのではないでしょうか。まだ読んだことがないのであれば、本当におすすめできる一冊です。

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