FXで一番大切なことは何ですか?と聞かれたら僕なら損切りと言います。
難しいのは利食い、大切なのは損切りだと思っています。
いや正確に言うと、思っていましたというのが正解かもしれませんね。
僕は大切だと思っていたことをせずに資金の大半を失ってしまいました。
FXを始めた頃から変わらずに自分のルールを徹底してきました。
- 資金の2%の損失が損切りライン、つまり資金の2%を超える損失になった場合は損切りすること
- 20pipsが資金の2%になるようにロットを調整すること
他にも自分なりのルールはありますが時と場合によって変化していましたのでもはやルールとは呼べない形に。
それでも上記のルールは徹底していましたので資産は増えていきました。
3歩進んで2歩下がるペースで。
しかし、このルールを破る時がついに。。。
初心者のナンピンは破滅を呼ぶ
この徹底したルールを守ることで少しずつですが資金が増えてきました。
しかしね、遅いんです。
仮想通貨に比べると微々たるものなんです。
そこで考え付いたのがナンピン大作成。
負けている試合をお金の力で強引に勝ちに持ってくるという金持ちならではの大技です。
資金と時間があれば必ず勝てます。
理論上は勝てるようになっているはずです。
お金と強い心があればね。
仮想通過と比べて為替の世界では上がってもいつかは戻ってきます。
ドル円でも1ドル80〜120円くらいの幅を行ったり来たりしていますよね。
時間はかかりますが、いつかは120円になることもあるし80円になることもあるのです。
しかし、仮想通過の世界では1BTCが1万円で買えることなんでないですよね。
もしかしたら何年後かにやってくるかもしれませんが、考えにくいと思います。
要するに、仮想通過の世界ではナンピンしても戻ってくることはない可能性が為替よりも非常に高いということができます。
でも為替ならちゃんと戻ってくる。
そう思って始めたナンピン大作戦が資金を大幅に減らす引き金となりました。
ナンピンとは
例えばロングを入れていたけれど価格が予想に反して落ちてしまったとしましょう。
1ドル100円の時に買いポジションを持ったけれど、1ドル90円になってしまったので買いポジションもう1つ入れました。
そうすることで平均単価は95円になります。
価格が96円まで戻れば利益が出る計算になります。
つまり買い目線だとしたら価格が下がってもひたすら買い続けることで平均単価を下げる作戦なのです。
うん、この作戦、最高ですよ。
負けないよね。お金があれば。
為替の世界では価格はいつかは戻ってくるしね。
という感じです。僕の思考回路もそんな感じでした。
それで結果はというと確かに勝つ続けることができたんです。
極端な例ですが、100円から90円に下がる過程で途中に5発ほど買い注文を入れておきます。
そして90円から100円に戻れば結構な額勝つことができるんですよ。
仮に半分しか戻らなくてもその間に利確していれば利益を上げることも可能です。
やりようによっては非常に効果的な策略だと思います。
資金量があれば基本的に勝てます。
精神的にはよくないですけどね。
僕がやったナンピン
これはユーロドルの日足チャートです。
実際に取引したものではありませんが、例としてわかりやすいので取り上げてみました。
まず①のレンジゾーンです。
このゾーンでならブレイクアウトを狙って失敗したとしてもそのうち戻ってきています。
買いにしても売りにしてもナンピンしていれば例え逆に言っても戻ってきますので利益が出るということです。
本来ならばブレイクアウトできなかった時に損切りしなくてはいけないところですが、これまで勢いがあった上昇トレンドですから、どうせ2回目を試しに来るよねとばかりに損切りせずに押し目で買ってさらにもう一本買ってという感じです。
ここで2回目の突破を試みますが、失敗してしまいます。
しかし、利益は出ているので決済。
あれ?予想に反したのに利益が出ちゃったよ・・・
とばかりにナンピンしまくるようになり、上がっても下がってもどうせ戻るという思考回路になり、判断もこれくらいいいやとばかりに甘くなっていきました。
でもね、レンジだから戻ってくるのです。
だから利益が出ちゃうのです。
しかし、やっぱりやってきました。
ついに②のゾーンに突入したのです。
ここで★マークのところでロングを入れます。
いくら待っても反発しない。しかしナンピンは続けていきます。
倍以上のスピードでマイナスが膨らんでいきます。
ほとんど戻りを作らずに下落していきますのでナンピンの回復ポイントもありません。
こうなったら落ちるところまで落ちます。
ナンピンがいつもの倍以上になって精神的にヤバくなってきます。
仕事中もチャートが気になるし、上がってくれと願うのみ。
本当に精神的によろしくないし、新たな気持ちで始めるためにすべてのポジションを決済しました。
こうして再び市場に戻ってくることになりました。
大きく資金を減らしてね。。。
まだ戻ってこれただけマシだなと。
これが僕が犯したナンピンの過ちです。
多分いつかは戻ってくるのでしょうが、そのいつかが何年後かもしれませんしね。
もうナンピンはしないと誓い、一度決めた損切りラインは動かさないことを自分の中でもう一度マイルールとして掲げました。
損切りすることは利確するより簡単です
損切りよりも難しいのが利確だと思っています。
利確は欲との戦いのなので、まだ上がるかもっていう心理が働き欲張って利確できなくなってしまいます。
そうすることで勝ちトレードを負けトレードに転じさせてしまうことも多々起こりえます。
また、少しでも利益を確定させておきたいという気持ちから少ない利益で利確してしまうこともあります。損は認めたくありませんから損切りがなかなかできなくなってしまうという。
これがまさに利小損大というやつです。
自分の損を確定させるよりも自分の利益を確定させる方が難しいです。
もちろん損切りも難しいのですが、損切りに関しては自分の許容範囲さえ守れれば自動的に損切りすることができます。
損切りだけは機械的にするということを決めてしまえば難しくはありません。
というより損切りだけは目をつむって自動で設定しておきましょう。
損切りをする理由
損切りをする理由と書きましたが、損切りって必要がないことの方が多いですし、9割は損切りしなくて良かったのにという結果が待っているかもしれません。
9割は必要のない損切りもわずか1割のために行っているのです。
コツコツドカンとやられているという人は損切りができていないトレードをしているということです。
僕もコツコツと積み上げてきた利益をたった1回のトレードで大半も失ってしまいました。
もしもあの時点で損を確定させていなければ全資金が吹っ飛んでいたかもしれません。
このような事態に陥らないためにも損切りが必要になるのです。
たった1回の過ちを起こさないためにも損切りは絶対に必要なんです。
下がり続ける相場があるということを頭に入れた上でトレードしなくてはならないと身をもって体験しました。
損切りしないでたまたま戻ってきて勝ちトレードになった場合のトレードは決して良いトレードではありません。
自分の予想に1度は大きく反しているんですからね。
例え買ったとしても満足いくものではないかと思います。
こんなトレードをしていると"いつかはやられる"という感覚に陥ります。
僕も重々感じていながらナンピンで利益を積み上げてきましたので嫌というほど感じています。
そして、案の定やられましたからねw
終わりに
損切りせずにナンピンするということは、必ず毎回勝ちトレードをしようとしているからナンピンをするのです。
でも毎回勝ちトレードをする必要はありません。
3歩進んで2歩下がる進み方で良いのだと。
欲張って毎回勝とうとすると間違いなく負けます。
僕も失った資金の復活させるためにルールを守ったトレード続けていこうと思います。