香辛料

シナモンの驚くべき効果・効能!しかし過剰摂取には危険性あり

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シナモンロールや八つ橋などに使われているシナモンを摂取したことがない人は少ないと思います。
シナモンロールおいしいですしね。

シナモンとは歴史のある香辛料の1つでもあります。
古代エジプトの時代から使われてきた香辛料だというのです。
当時は王様への贈り物としてとても貴重なものとして扱われていたようです。

そんなシナモンですが、健康的にメリットも多いというのも事実です。
もちろん過剰接種してしまうと逆効果になってしまいますので、気をつける必要があります。

それでは、シナモンのメリット、注意点をご紹介していきたいと思います。

シナモンの健康メリット

シナモンは適量を守れば得られるメリットは非常に大きいです。
うまく使えば、健康増進にもつながります。

それでは7つのメリットをご紹介します。

抗酸化作用がある

シナモンには抗酸化物質であるポリフェノールが大量に含まれています。
これによってフリーラジカルによる身体の酸化を防いでくれます。

また食品の防腐剤としても使用することができるのです。

ある研究では、世界中の人気のある26のハーブや薬用スパイスのうち抗酸化レベルは第1位との結果も出ているようです(1)。
ちなみにニンニク、オレガノ、ローズマリー等の強力なハーブもこの研究に含まれているので、シナモンの抗酸化作用はかなり期待できそうです。

抗炎症作用がある

シナモンは、傷ついた組織の修復や感染症から身を守るために手助けしてくれます。

また、心臓病、がん、脳機能低下のリスクを下げる抗炎症性があることもわかっています。

ちなみに炎症は、体を感染、病気や怪我から守るためのプロセスの1つでもあります。
炎症は体が自分を守るために戦ってくれているということなんです(2)

しかし、慢性的な炎症はがん、心臓病、糖尿病などを引き起こす原因にもなりますので、長期間炎症を起こしっぱなしにしておくと危険です。

心臓病のリスクを軽減してくれる

HDLコレステロールが安定したままで、総コレステロール、LDLコレステロール及びトリグリセリドのレベルを低下させることができます(3)。

また、動物実験では血圧を下げる効果もあるとの結果も出ています。

要するに、心臓病になりにくい状態にしてくれる作用があるのです。

あくまで予防という観点ですが、日本でも癌についで死亡率が高い病気となっていますので注意が必要です。

糖尿病に効果あり

シナモンはインスリン感受性を上げてくれますので、2型糖尿病に効果があります。
インスリン抵抗性の発達も阻害し、空腹時の血糖値も下げてくれる作用があります。

2週間シナモンを投与した結果では、わずかですが体脂肪率も減少したとのことですので、脂肪燃焼にも効果があるのかもしれません(4)

あくまでメタボの人を対象に行った研究結果なので、すべての人に体脂肪率の減少効果があるのかは微妙なところだと思います。

また、シナモンは炭水化物代謝に関係する酵素の活性を阻む作用があるため、食後に血流に入りブドウ糖の量を減らす効果があります。

このことから、2型糖尿病には効果がありそうですね。

神経変性疾患に効果があるかもしれない

神経変性疾患とは、脳細胞の構造や機能の喪失によって起こる病気です。
簡単に言うと脳細胞が徐々に死んでいく病気です。

この病気の代表例がアルツハイマー病やパーキンソン病です。

タウと呼ばれるタンパク質が溜まるのを阻害する役割を果たしますので、結果的にアルツハイマー病の予防になる可能性があります(5)
さらに、ドーパミンを出す神経細胞を保護する役割があるので、結果的に運動指令の調節を行うことができるようになり、パーキンソン病の改善につながるかもしれません(6)

あくまで動物実験での話になりますので、実際に人間に効くのかどうかはさらなる研究が必要なようです。

シナモンはがん予防に有効かもしれない

シナモンは、DNA損傷細胞の突然変異、がん細胞成長から守ってくれる作用がある可能性があります。
がん細胞が自然に死んでいくように促しながら、DNAの損傷から守る働きを行うような働きをするようです。
特にこの働きは大腸で顕著なのようで、大腸がんのリスクを低減、大腸の健康を改善できる可能性が大いにあるとのことです。

また、シナモンは天然の抗がん剤として検討されているので、将来的にはシナモンが幅広く使われるようになるかもしれません(7)

こちらもあくまで動物実験レベルでの話ですので、人間に効果があるのかはさらなる研究が必要です。

虫歯や口臭対策に

シナモンは虫歯や口臭対策に役立ちます。
口の中の細菌から守ってくれる天然のうがい薬のようなものです。

さらに、風味も爽やかなであり、口内細菌対策にもなるため口臭対策にも役立ちます。
天然もチューイングガムのような感覚でしょうか。

また、伝統的に虫歯などの歯の問題対策としてシナモンの粉が歯磨き粉として使われていたようです(1)

シナモンの注意点

これだけメリットのあるシナモンですが、摂りすぎると逆効果になってしまいますので注意が必要です。
なんでも適量が最適です。

コーヒーでも水でも取りすぎたら健康を害すようにシナモンでも同じことが言えます。

肝障害を起こすことがある

シナモンにはクマリンという物質が含まれています。
このクマリンが肝障害を起こす原因とされています。

ある73歳の女性がシナモンのサプリメントを服用していたところ、1週間ほどで急性肝炎の症状が確認されたとのことです(8)。
確かにこの女性はサプリメントを服用していたので量に関しては、通常食事で摂取するものよりも多くを消費していたことには間違いありませんが、摂取しすぎるとわずか1週間程度で体に異常が出るということです。

クマリンの摂りすぎは肝臓に負担をかけるのでシナモンの摂取のしすぎには注意が必要です。

後ろの方に摂取量については記載していますのでご参照してください。

がんのリスクを高める可能性がある

クマリンを摂取しすぎると肺、肝臓、腎臓に腫瘍ができるリスクが上昇します。

ただ、クマリンががん細胞をどのように誘発するのかは不明ですし、動物実験での事象なので完全に人間にも当てはまるのかと言われると定かではありませんが、がんリスクを高める可能性があるということです。

口内炎を起こす可能性がある人がいる

シナモンに含まれるシンナムアルデヒトという物質が口内炎を引き起こす可能性があるようです。
その他にも舌や歯茎の腫れやかゆみ、そして口の中に白い斑点ができることがあるようです。

しかし、これらはアレルギー反応になりますので、アレルギーのないヒトには関係のない話になります。

シナモンを摂取して口の中に違和感を覚えた人はアレルギーを疑ってみても良いかもしれません。

低血糖を起こすことがある

シナモンにはインスリンと似たように血糖値を下げてくれる効果があります。
血糖値を下げてくれるので体脂肪の蓄積にも効果がありそうです。

しかし、過剰に摂取した場合は低血糖を起こすことがあります。
疲労感、めまい、失神にもつながりますので過剰摂取は非常に危険です。

そして、リスクが最も高いのが糖尿病の薬を服用している場合です。
シナモンがこの薬の効果を増強させてしまいます。

注意すべきなのは糖尿病、肝臓、心臓に関する薬を飲んでいる場合は効果を増強させたり、副作用を激化させたりするので注意が必要です。

呼吸困難を引き起こす可能性がある

シナモンは呼吸器系に悪影響を与える可能性があります。

特に大量のシナモンを摂取すると肺や喉に炎症が出る場合があります。
そしてこれが肺に永遠に害を与えるというのが恐ろしいのです。

肺ではシナモンの粉末を分解することができないため、蓄積されるとそれが残り続けてダメージを与え続けるというのです。

面白半分にシナモンチャレンジとかいう馬鹿げた遊びは決してやらないようにしてください。

シナモンの摂取量と選びかた

メリットも多いシナモンですが、デメリットもしっかりと存在しています。
では実際、この副作用を起こさないためには1日どれくらいのシナモンを摂取しても良いのでしょうか。

セイロンとカシア

シナモンは主な種類として2つに分けることができます。
セイロンシナモンとカシアシナモンです。

  • セイロン:高級でクマリン含有量が少ない
  • カシア:安くてクマリン含有量が多い

簡単に分類するとこんな感じです。

クマリンの量が少ないのでセイロンシナモンの方が良いのは間違いありません。

欧米ではセイロンが真のシナモンと言われています。

日本で行われた研究では、カシアはセイロンよりも200倍のクマリンを含んでいたとのことです(9)

ちなみに健康効果ではセイロンもカシアも同様に健康を期待できるとのことです。

1日のシナモンの摂取量は

シナモンの摂取基準というよりはクマリンの摂取基準量になります。

クマリンの耐容 1 日摂取量(TDI)は0.1 mg/kgになりますので、仮に体重が60キロだとした場合には6mgが1日の摂取量の上限ということができます。

と言われても実際にどのくらいかかわかりにくいと思います。
単純に普通に食事をしていれば許容量を気にする必要はありませんし、セイロンかカシアなんてことも気にする必要はありません。

注意すべきはシナモンのサプリを服用している場合です。

シナモンのサプリはクマリンを大量に含んでいるので、過剰摂取すると基準量を超えてしまう可能性があります。
服用量を守れば、基準量を超えることはなさそうですが、サプリメントになりますので、過剰摂取してしまいがちになりますのでこの点は注意が必要です。

ちなみに東京都も注意を呼びかけています(10)

平成17年「国民健康・栄養調査報告」の1日に摂取する平均スパイス0.2 gをすべてシナモンで摂取した場合でもセイロンとカシアのどちらでも1日の摂取基準量は超えないようですが、これにサプリメントを足した場合は、超える可能性がありますので注意が必要です。

先ほど例にあげた肝障害を起こした73歳の女性もサプリメントを服用していたとのことですので、やはり注意するにこしたことはありません。

まとめ

シナモンには驚くような健康効果があります。
適量を守って摂取すれば体にはプラスに働く香辛料として良さそうです。

ただし過剰摂取には注意といったところです。

セイロンとカシアはサプリメントを使用していない限り、どちらでも良さそうです。
クマリンも過剰摂取が肝障害を起こす可能性があるのであって、適量ならばメリットをもたらします。

要するに何でも過剰摂取すると害を起こす可能性があるということです。

砂糖でも塩でも同じことが言えます。
過剰摂取はプラスに働くことが少ないので意識しておくべきだと思います。

とりあえず、シナモンパウダーを購入しようと思うのであればセイロンを買っておけば良いのかなと思います。

僕はたまにコーヒーとかに入れて飲んだりしています。

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