三流は、出会った瞬間に悪印象を与える
二流は、記憶や印象に残らない
一流は、最初の1分で「忘れられない人」になる
第1章の出だしにこのような言葉の記載がありました。
なんかすごい気になる文章だったので結局読んでみることにしました。
すらすらと読めますので読むのが遅い人でも2時間かからないのではないかと思います。
私自身、初対面の人や数回あったことがある人と会話をするのが非常に苦手です。
私は喫煙者ですので会社の喫煙所ではあまり知らない人とよく出会います。
外部の方も利用するような喫煙所ですので必然的に初対面の人と出会うことも少なくありません。
完全に初対面の場合は話をしなくても良いとは思いますが、二、三回話をしたことがある人となると声をかけるべきか悩みますよね。
できれば話をせずに済ましてしまいたいというのが本音ですが、やはり仕事も絡んできますのでそうもいかないことが多いのです。
『超一流の雑談力』を読んで、知っていればためになるなと思った部分が多々ありましたのでご紹介しようと思います。
誰でもできるイメージアップ戦術
意識しなくても初対面でも好印象をもたらしてくれる人はいます。
「この人良い人だな。」「仕事できそうだな。」「もっと話してみたいな。」
そう思わせてくれる人というのは存在します。
この人たちはなぜこのような印象を残すことができるのでしょう。
単純に話が面白いからだけではありません。
必ず共通している部分があるのです。
今回は本書では38の実践的なテクニックが書かれています。
その中からいくつかご紹介してしていこうと思います。
芸人御用達のオノマトペを使う
テレビで「すべらない話」という番組を知っていますか?
芸人さん達が面白い話を言い合う番組です。
この番組に限らず、芸人さんが話す話はなぜか笑いが出てしまいます。
内容は大したことではない場合でもなぜか笑ってしまいますよね。
これはオノマトペを取り入れているからだと本書では説明されています。
オノマトペって何?
これはフランス語で音や感情の様子を表す擬声語とのことです。
雨が降ってきたということを相手に伝えたい時に「昨日、帰宅中に激しい雨が降ってきまして」というところを「昨日、帰宅中に雨がザバーと降ってきまして」というのでは印象が違います。
音を付け加えることによって相手によりイメージを湧かせやすくなります。
さらに身振り手振り等を入れることによって話に抑揚をつけることが可能だと言います。
高い声で話す
高い声は、話す人のキャラクターを社交的に感じさせる効果があるのです。
低い声の場合は話の内容に信頼感を与えるといったメリットもあるそうですが、それ以上にデメリットの方が大きいそうです。
ドレミファソラシドのファかソくらいで話す意識を持つと心地よい声に聞こえるというのです。
普通に話している時はドやレくらいじゃないかと思います。
確かにテンションが上がっている時は必然的に声が高くなりますよね。
これと同じ原理ではないでしょうか。
「なるほど」「そうですね」の相槌は避ける
会話には必ず相槌というのが必要になります。
意識しなくても相槌というものは行っているはずです。
本書では「なるほど」「そうですね」の相槌はなるべく避けた方が良いと言います。
無難な言葉であり多くの人が使っている言葉だと思います。
私も1日に何回この言葉を使っているのかわからないくらい使用しています。
しかし「なるほど」「そうですね」は話を流しているように聞こえたり、話を終わらせてしまう効果があるようです。
本書では相槌は相手に響くように返すべしとあります。
「さすがですね」「知らなかったです」「素敵ですね」「センスがいいですね」「それはすごいですね」
これが相槌のさしすせそだそうです。
さすがにオーバーなんじゃないかとも思いますが、相手に響くためにはこれくらいの相槌が必要だということです。
オウム返しで話を広げる
会話を続けるためにはこちらも言葉を発しなくてはなりません。
そのために有効なのが「オウム返し」作戦です。
会話を続けるために相手に話をしてもらうのです。
「この前、野球を見に行きましてね」
「え?野球ですか?何戦ですか?」
このように相手の言ったことに対してオウム返しのように質問をし、そっと一言付け加えることによって話を続けることができます。
「そうですか」等の相槌ではそこで話が終わってしまうので話につまりそうな場合はオウム返し作戦を取ると自然と会話が続くというものです。
争わずして受け流す
会話をしていると意見が食い違うことがあります。
そんな時も反論せずに受け流すテクニックを持つことで相手に対しての印象をアップさせることができるそうです。
「私はこう思いますよ」
「いや、私はこう思いますけどね」
なんて会話は相手への印象を悪くしてしまう可能性があります。
ここで使えるテクニックとして
「うかつでした!」
という返しです。
むやみやたらに論破しようとするのではなく、深追いせずに話を変えていくという方法です。
一流は争わず、しなやかに受け流すことのようです。
「うかつでした」なんて言葉は今まで使った記憶すらありませんでした。
私は色々と反論してしまうタイプなのでこの返しは「うかつでした」
終わりに
わかってはいるけれど実践できていないことや、少し意識を変えれば良いことが本書の中には書かれています。
本書では雑談力を上げつトレーニング方法も記載されており会話が苦手な人には非常に勉強になるのではないでしょうか。
私自身会話が苦手な方ですので、会話というものを見直す良い機会になりました。
実践するのは簡単じゃありませんが、知っているだけで意識を向けることができます。
著者の安田正さんは大手企業を中心に1700社以上の研修をし、役職者1000人以上の指導経験をお持ちのようで、ビジネスにおいての雑談の大切さを本書では語ってくれています。
会話に関しての意識を再確認したい方、単純に会話が苦手な方にオススメな本です。