kindleストアをうろついていたらふと目に止まったので読んでみることにしました。
ランニングする前に読む本という題名になっていますが、そもそもランニングに興味がある人しか買わないし、そういう人はすでにランニングを始めているんじゃないかなと思いながら、電子書籍でポチりました。
僕みたいなランニング初心者には吸収すべき知識がたくさんあるんだろうなという期待を込めて読むことにしました。
ランニングに対しての基礎知識、体のエネルギーに関しての基礎知識を得ることができましたので結果としてとても良かった本でした。
ランニング初心者にもわかるように専門知識を多用せずにわかりやすい言葉での説明、説明を裏付けるための資料や図解などが非常に良かったです。
こういう練習をしたらマラソンが早くなるよっていうようなノウハウ本ではなく、ランニングというものを化学的に向き合ったらどうなるのかっていうところから読みとくような感じです。
と言っていも気軽に読むことができますのでランニングに興味がある人は読んでみると面白いかもしれません。
本書の要点
著者がこの本で言いたいことはスロージョギングが最高だよってこと。
要するにスロージョギングがいかに良いものであるかを伝えるための本であると言っても過言ではありません。
- 初心者がフルマラソンを走りきるために
- サブ3を達成するために
- レースへのコンディションの整え方
- ダイエットのためのランニング
- 健康のためのランニング
と本書の中での順番は痛いますが、大きくこんな感じの項目について書かれています。
要するにランニングをしようとしている人、している人の全てが対象というわけです。
ただし、トレーニング方法などの細かいところまでは触れていません。
そう、それはスロージョギングで解決ができるからです。
参考になったところ
本書で描かれていることで、僕にとって参考になったところをいくつかピックアップしてご紹介していきます。
スロージョギングとは
スロージョギングとはニコニコ笑って走ることができるペースで走るジョギングのことです。
もちろん人によって異なるペースになります。
このペースというのはちょうど乳酸菌がたまり始める前のペースになりますので、乳酸菌の値は安静時とほとんど変わらないと言います。
つまり脳が疲れたと判断することがないペースなので、どんな年齢の人も長距離を走ることができるということなのです。
さらに、
歩くことの延長線上なので準備運動もする必要はなく、気軽にできるものだと言います。
スロージョギングとは走るための筋力を自然とつけるものなので、3ヶ月もスロージョギングをすればフルマラソンを完走できるようになるようです。
多くの方が実践し、成功しているようです。
ランニング習慣のない方のにこにこペースは、最初は歩くくらいのゆっくりしたスロージョギングになりますが、数ヵ月もすると、そのスピードが時速6~7㎞以上になり、フルマラソンのタイムが7時間を切り、6時間前後でも走れるようになってしまいます。さらにトレーニングを続けて、サブファイブ(5時間を切る)、サブフォー、サブ3・5、サブスリーと自己記録を更新していく方も多く、そうした方々からの報告が後を絶ちません。
*ニコニコペースの測定方法やスロージョギングの走り方などは本書で詳しく書かれています。
着地方法とランニングシューズの選び方
これはランナーにとって、とっても気になるところではないでしょうか。
基本的に歩きの延長線上であるならばかかと着地になるはずです。
そして、かかと着地が良いということでいろんなところでも紹介されています。
しかし、本書ではフォアフット着地をすすめています。
実際、前述のリーバーマンたちの研究によると、かかと着地とフォアフット着地の床反力(床から受ける反発力)を比較し、フォアフットに比べてかかと着地はおよそ3倍も働く力、つまり衝撃が大きいことを報告しています(『ネイチャー』2010年)。
まず衝撃がかかと着地の方が大きいと著者は言います。
つまりかかと着地よりもフォアフットの方が衝撃が少ないので膝への負担も少ないとのことです。
繰り返しますが、その場で足踏み、あるいはジャンプするときには、誰でもフォアフット着地です。なぜかといえば、その場足踏みでかかと着地にすると、ジャンプで高く跳べませんし、着地の衝撃がとても大きくなるためです。
初心者用の多くのシューズがソールが厚いものが多いですが、著者は初心者こそソールの薄いシューズを履くべきであると述べています。
これもやはりフォアフット着地をするためのものと思われます。
怪我をしないために、そしてタイムを上げるためにもフォアフット着地が良いと本書では書かれています。
ダイエットのためのスロージョギング
摂取カロリーよりも消費カロリーが多くならないと痩せないというのは大前提のもと、どのようにしてジョギングで痩せるのかというところから書かれています。
1キロの脂肪を落とそうと思ったら7200カロリー必要です。
この7200カロリーを消費するためのマインドから実践までを幅広く紹介してくれています。
アメリカ・ハーバード大学の栄養学者ジーン・メイヤーの研究を参考にすると、1時間以上の運動ができたら食欲のままに食べる、もし運動できなければ、食事を腹七~八分目に控えることです」と伝えました。私はこれに尽きると思っています。
ストレスなくして痩せる方向への持って行き方。
スロージョギングが痩せるためにも続けられるジョギングであること。
早朝の空腹時にランニングをすれば、より選択的に脂肪をエネルギー源として利用でき、脂肪の燃焼能力の向上効果が期待できます。
どの時間帯のランニングが効果的なのか。
さらにスロージョギングはウォーキングの2倍のカロリーを消費する運動であると著者は言います。
この他にも様々なデータを用いて痩せるための基礎知識を丁寧に解説してくれていますので、読んでいて非常に説得力があります。
終わりに
ランニングを始めた人やダイエットをしようと思っている人にとってはとても参考になる本だと思います。
もう一度言いますが、本書で言われていることはスロージョギングが最高だよってことです。
スロージョギングをすることでダイエットにもなるし、怪我の予防にもなります。
さらにフルマラソンを走ることができる体力もつきますし、タイムを縮めることまで望めます。
この本を読んだらスロージョギングをやらずにはいられない。
僕もスロージョギングを実践していこうと思います。