コーヒー好きなもので、1日に4~5杯は摂取しているような気がします。
正確には数えていませんが、朝起きて2杯、職場で2~3杯飲みますので、だいたいそれくらいになる計算です。
そこで気になったのがコーヒーって筋トレにとって良いのか悪いのかってこと。
先日、アルコールは筋トレにとって最悪だって記事を書いた時に、酒は悪いのはわかったけど、じゃあコーヒーはどうなんだろうって感じで気になったもので調べてみました。
結果は、適量ならば筋トレ前に飲んだ方が良いということで落ち着きました。
と言ってもアルコールは筋トレにデメリットしかもたらさないのに対して、コーヒーはメリットの方がはるかに多いので進んで摂取しても良いレベルです。
でも、いつも通り飲み過ぎには気をつけてねってことで。
筋トレにとってのメリット
コーヒは体に良いってことがわかっているので、飲まないよりは飲んだ方が良いです。
抗酸化作用が抜群に強いので、飲む人の方が飲まない人よりも死亡率が低いとかいう結果も出ています。
毎日好きで飲んでいる人にとっては朗報だと思います。
まぁそれは置いといて、筋トレにはどんなメリットをもたらすのかを見ていくことにしましょう。
パフォーマンスが向上する
カフェインを摂取することでパフォーマンスが向上します。
ある研究によるとカフェインを摂取することでベンチプレスとレッグプレスが約11〜12%向上したという結果が残っています(1)
これって結構すごいことですよね。
50キロなら55キロまで上がり、100キロなら110キロまで上がるということです。
また持久力系のパフォーマンスも約3〜4%上昇したという結果も出ています(2)。
要するに、短長問わず運動パフォーマンスが向上するということが言えそうです。
ちょっと面白いことに2017年にバスケットボールでカフェインの効果について実験した論文が出ていました(3)。
結論は、カフェインを摂取することでフリースローやフィールドシュートでは影響がなかったけど、ジャンプに関してはカフェインを摂取していた方が平均で約1cm高く飛べたようです。
バレーボールでも同じような結果が出ています。
こちらはカフェイン入りのエネルギードリンクですがジャンプは平均2cm上昇し、スパイクの速度も平均で2キロ上昇したようです(4)。
テストステロンが上昇する
筋肉の成長に関して、プラスに働いてくれる最強ホルモンがテストステロンです。
インスリン、成長ホルモン、そしてテストステロンと筋肉の成長には欠かすことができないホルモンです。
そのテストステロンがカフェインを摂取することで上昇するとの研究結果が出ています。
プロのラグビー選手それぞれに、カフェインを200、400、600、800mgを摂取してから筋トレをしてもらったところ、すべてにおいてテストステロンが上昇した(5)とか、全くカフェインを飲まない状態よりもテストステロンが12%上がった(6)とかいう結果も出ています。
どちらの研究でも同時にコスチゾールが上昇(800mgを投与した人は最大で44%もコスチゾールが増えた)しているのですが、テストステロンが上昇したということの方が効果がでかいようです。
筋肉の回復に貢献する
運動後に炭水化物だけを摂取するのとカフェインと炭水化物を摂取した場合を比べると、炭水化物とカフィエンを摂取した方が、4時間後には筋肉のグリコーゲンレベルが66%も高かったという結果が出ています(7)。
ちなみに1時間後ではあまり変わらなかったが、4時間後には66%も差が開いていたとのことなので、カフェインがかなり強敵なスピードで筋肉に対してグリコーゲンを送るのに貢献していることがわかります。
グリコーゲンの貯蓄スピードを上げることができますので、筋肉の回復スピードを上げることができます。
だからと言って毎日筋トレが出来るとかいう意味ではありませんけどね。
脂肪を燃焼させやすくする
こちらは筋肉の成長に関して言えばおまけみたいなものですが、コーヒーを飲むと脂肪を燃焼させやすくなるという結果が出ています(8)。
こちらの研究は日本で行われたものであり、日頃週に1,2回程度運動をする人がカフェインを摂取して運動したらどうなるかという内容です。
もちろん結果としては、カフェインを摂取した方が脂肪をエネルギーとして使われやすくなり、持久力が向上したという結果が出ています。
また、カフェインの量も体重1キロあたり3mgなのでコーヒー1,2杯程度ということになり、かなり現実味を帯びた実験ということが言えます。
要するにカフェインを摂取して運動すると脂肪が燃えやすい状態を作ることができるということです。
減量してる時には特に効果を発揮してくれそうです。
注意点
注意点としては、それほど目立ったものはありません。
カフェインも摂りすぎたら致死量があるように危険なのですが、ここでは筋肉成長にマイナスになる物だけを取り上げたいと思います。
コルチゾールの上昇
先ほども記載したように、カフェインを摂取するとコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールはストレスホルモンと言われているようにストレスを感じた時に多く分泌されます。
ストレス下でも戦えるために分泌してくれるホルモンです。
要するに、体を守ろうとするホルモンなので、脂肪を溜め込むことを促進し、エネルギーとして糖新生を促すのです。
つまり、タンパク質が分解されるってこと。
筋肉にとってスーパーマイナスなので、上昇しないように心がけるべきです。
長時間筋トレしても睡眠不足でも栄養の偏り等でもコルチゾールは上昇します。
コーヒーの飲み過ぎで無駄にコルチゾールを上げないように心がけることも大切だと思います。
また、1日にわずか2,3杯でコルチゾールを増加させる可能性があるといいます(9)。
睡眠に影響
カフェインは睡眠に壊滅的なダメージを与えます。
なんて大げさなんだと思うかもしれませんが、実際に夜にコーヒーを飲んで眠れなくなった経験はありませんか?
定期的に摂取しているとそこまで大きな影響はないように感じますが、やはり飲んでいるのと飲んでいないのとでは睡眠の質が変わってきます。
ある研究では寝る3時間前と6時間前にカフェインを摂取した場合と全く摂取しない場合を比較した結果が出ています(10)。
結果は、3時間でも6時間でも全く飲まない場合とはトータル平均睡眠時間で約1時間ほど変わってくるという結果になっています。
また、眠りにつくまでも倍ほどの時間がかかっていますので、カフェインは睡眠に大きなダメージを与えると言うことができそうです。
睡眠不足なると、これまたコルチゾールが分泌されたり筋肉の回復がしっかり行うことができなくなりますので睡眠は非常に大切です。
ベストな飲み方
以上の結果から理想の飲み方を考察してみます。
あくまで筋トレにおいてベストな飲み方の考察になります。
コーヒーの摂取タイミング:筋トレの45〜60分前
こちらに関しては、カフェインが吸収されるのを考慮しての時間帯になります。
実際に多くの実験でも45〜60分前にカフェインを摂取しています。
また、筋トレを夜に行うのであれば、コーヒーを寝る時間から6時間以上空いていることを確認してから飲むようにしましょう。
1日のコーヒーの杯数:1杯
2杯以上飲むとコルチゾールが上昇する可能性があります。
1杯でもコルチゾールは上昇するのでしょうが、筋トレ前に飲むことでパフォーマンス向上とテストステロン分泌上昇で相殺といった感じでしょうか。
カフェインオフ期間:3ヶ月〜半年くらいが目安
毎日摂取していたらカフェインへの耐性がついてしまいカフェイン効果が落ちてしまい、コルチゾールの慢性的な上昇にもつながります。
最低でも半年に1回くらいは2〜3週間のカフェインレス期間を設けてあげましょう。
そうすることでパフォーマンスへの効果も回復します。
終わりに
カフェインが劇的に筋トレの効果を上げてくれるというわけではないですが、コーヒー好きな人が筋トレのためにコーヒーをやめる必要は全くないということです。
今飲んでいないくて、筋トレのために飲もうかなと思っている人はそれぞれの効果を見て決めれば良いと思います。
基本的に夜のコーヒーは睡眠に影響を及ぼしますので、朝もしくは昼のコーヒーがベストということになります。
また、筋肉回復のためには炭水化物とカフェインを同時に摂取した方が良いので、朝をバターコーヒーだけにするよりはブラックコーヒーと朝ごはんという組み合わせの方が筋肉の回復とっては良いです。
ちなみに僕はバターコーヒーを飲み続けていましたが、筋トレを本格的にするようになってからはバターコーヒーをやめました。
筋肉を成長させるのにはバターコーヒーよりもご飯、卵、納豆、野菜の方が効果的です。
ちゃんと炭水化物はとるようにしましょう。
ちょっと話が脱線しましたが、結局コーヒーについては好きなら飲めば良いし、嫌いな人が無理に飲む必要まではないということです。
しかし、筋トレしており、コーヒー好きな人には朗報ですね。